助成金制度を活用し、パート従業員全員の賃上げを実現

1914年(大正三年)、「岩城商店(なんでも屋)」として開業。

現在はコンビニエンスストア経営を行っており、山口県内で10店舗(山口市9店舗、防府市1店舗)を展開している。

株式会社岩城酒舗

代表者:岩城 考浩
住所:山口市小郡下郷1545-5

最低賃金上昇に伴う昇給原資の捻出に苦慮

山口市を中心に、コンビニエンスストアを経営する岩城酒舗。
平成26年に家業を継いだ岩城社長は、紆余曲折ありながらも順調に店舗数を拡大して来た。

主な悩みは人員確保、そして毎年の最低賃金上昇に伴う人件費の増大である。このままではいずれ昇給原資を捻出できなくなるのではないかと危機感を抱き、山口県よろず支援拠点への相談に至った。

国の助成制度を活用し昇給原資を確保

山口県よろず支援拠点では、社会保険労務士である原田コーディネーターが担当。

先ずは岩城社長に対して、厚生労働省の「キャリアアップ助成金 賃金規程等改定コース」の活用を提案した。最低賃金の施行日(2024年10月1日)よりも前に賃上げを実施することにより、パート従業員(雇用保険加入者)1人につき32,000円(2022年度当時)の助成が受けられる制度であり、相談者の場合は50人程度が対象となるため、150万円程度の助成が期待できる。

助成金の要件を満たすため、労働局への計画提出日、賃上げの実施日、賃金規程の改定時期等について原田COが説明を行い、その後は多忙な岩城社長に合わせて、こまめに連絡を取ることを心がけた。

無事に助成金を受給賃上げ原資を確保

賃上げ後、無事に期限通り(賃上げから6か月経過後、2か月以内)に支給申請を行い、その3か月後支給決定が下り、150万円弱が支給された。

当該制度は国策として最優先課題の「賃上げ」に関するものであるため、今後数年にわたって活用できる公算が高く、引き続き2025年以降も活用していく。
また、従業員のスキルや貢献度等により時給に幅を設けるなど、「頑張る人が報われる」組織づくりに着手していく。

相談者の声

まず、助成制度について提案いただいたことに感謝しています。この制度を知らなければ大変な思いをしていたかもしれません。

支給申請の準備はある程度自力で行いましたが、サポートがなければ正直、厳しかったと思います。これからもご支援のほど、よろしくお願いします。