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山城屋酒造株式会社
実質当社のトップとして運営を行う、相談者は、3年前までは同市内の企業に勤めており、当時の社長は相談者の弟が担っていた。しかし、その弟が3年前に病に倒れ、そのまま帰らぬ人となった。経営を任される予定はなかった相談者に急遽、経営を任された。途方に暮れていたところ、補助金の案内をしに来た(公財)やまぐち産業振興財団の職員が訪ねてきた。その職員から当拠点を紹介され、相談に至った。
相談された時点での当社の業績は、決して良好ではなかった。卸売業も行っているため、売上高は比較的大きな数字を計上しているものの、利益は出ていなかった。当社の事業部門は、不動産経営、卸売業、小売業を行っている。自社ブランドの地酒は外注で加工を行っている。COは当社が複数持つ事業分野の内容とその利益構成を把握・分析することにした。すると、事業部により利益率がかなり異なることが、明確になった。中でも自社ブランド地酒の利益率は高いことは分かったが、売上構成は圧倒的に卸売り部門が大きく、当社の売上高を支えていた。しかし、卸売りは、在庫を多く持つリスクや取引先の業績に直接影響を受けるなど、業績の安定化への難易度が高い。そこで、利益率の高い自社ブランドのラインナップを開発、強化することを取組むことにした。
今回の新製品はこれまでとは異なるコンセプトで開発したいという思いが相談者にはあった。そこでCOは新たな取組を「経営革新計画」として一緒に策定することにした。まずはターゲットを、日本酒ブームが浸透し始めている、若い女性に設定。日本酒でありながらあっさりとしたフルーティーな口当たりを目指す、純米大吟醸を開発する。酒米は地元の契約農家へ従業員と共に出向き、田植え、稲刈りを自ら行う。水にもこだわり、山口市三大名水「柳の水」を相談者が汲みに行った。さらに拠点内のデザイナーCO、IT系COにも支援に入ってもらい、商品パッケージの作成や、HPを改良してオンライオンショップを開設するなど全面的な改定を行った。そうした取組は、亡き弟の意思を継いだ女性経営者の奮闘記として、地元メディアに特集された。
相談者が最初に来訪した際には、急遽経営を任された老舗を守らなくてはならないが、危機になっていること。弟の遺志を次いで地酒造りを進めていくにはどうしたらいいのか、行き詰っている感じだった。COは当社の現状や相談者の行いたいこと、をじっくり聞くことから始め、それらを具体的な取り組み方や優先順位をつけることで、相談者が行動しやすくなったと思う。
こうして完成した「Princess」は新たなターゲット層にメッセージが届いたことで、初年度の売り上げは200本以上。当製品の宣伝効果は他の自社製品の売り上げも30%増加させる効果が出た。ターゲット層は若い女性に設定していたが、購入者は若い女性にプレゼントをする男性が意外に多かったこと。そうした男性が、自身が飲むための日本酒を同時に購入することがあることが分かった。
COの皆様が、各専門性を活かしてわかりやすく具体的にするべきことを教えてくれたことが、行動を起こしやすくされたと感じています。当拠点に来るまでは、硬い組織というイメージがあり、敷居が高かったのですが、COの人柄に好感が持てたため何度も訪れたことが、成果につながったと感じています。
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